南風

近頃、夜になると湿気が高まる。
空気が肌にヒタっとまとわりつき、そのねっとりした加減とともに眠気もやってくる。
朝、太陽が登れば、それはさらっとした空気に変わる。

ちょうど今の時期、南風が吹き湿気を運んでくるようだ。
これをプスピローマヌパイカジ(星昼間の南風)と呼ぶそう。

太陽が空の頂点に来る昼間のように、星にも一番輝ける昼間がある。
この昼間に吹く南風が、星昼間の南風。

星が上がれば風が吹き、私は眠りにつく。
湿気のようにトロンとして、南風と同化する。

ふたつの心

心にはふたつある。

ひとつは身体を制御し物質的に支配する心。
もうひとつは身体的作用から知覚を移り変えていく心。

近頃はなるべく後者の心を許し、
ただの岩にさえこの心を変えてくれよと願っている。

削る

毎日引き算の練習で、いくらでも引いていけるような気になる。
いつしか自分の身さえも極限まで削れていき、ただ空になることを望む。

何か

何者でもない私達は、また何者でも亡くなっていく。

思うことも不私有につままれて
つま先の不安と狼煙へと
ひとりでにひとり

things

尊いものを生み出したいと思う。
尊い、は強制されず、自然に発生するものだ。

simple

シンプルで居続けることは難しい。

room

たった一言が人を傷つけるし
たった一言が人の心を救う

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