JOURNAL
同一–

私たちはすべてのものに相互的に魅せられている。ホワイトヘッドがいうには美とは「経験の多様な項が互いに内的に適合すること」だとしている。
生成と分解の間に総体的な関係が連続している自覚において美が発露されるとすると、そこには無限の美の相互連関が生まれる。この主体的想像物に自己を埋没させることが生命の享受なのであれば、まさに単純化された相関性をあの手この手で言い換え表現し変えている同一性に人の行動原理が見出せる気がしてならない。
だからヴィトゲンシュタインはこういうのだ。
「世界の意味は世界の外になければいけない。この世界にある全てのものはそれがある通りにあり、全てはそれが起こるように起こる。この世界のうちにはいかなる価値も存在しない――かりに存在したにしても、この先いかなる価値もないだろう」