無人島

島にいると「島」に敏感になる。

ドゥルーズの著書に「無人島の原因と理由」がある。他者がいて初めて自我が生まれるなら、無人島に人が降り立ってもそれは無人島である。なぜなら他者ありきの私が存在せず知覚構造が成り立たないからである。

一方他者が無限に存在していたら他者は不知となり、自我はぼやけてしまう。またオンラインで人と繋がる時代といっても、それは同調的他者に限るのであって、否定的な他者はブロックできる。

認識や知覚の原理は人に元から備わっているとカントはいう。しかしそれを組み立てるにもアップデートするにも他者の批判が欠かせない。

私は毎日のように近くの無人島を見に散歩にいく。無人島は無限に想像力をくれるのだ。